タミフルの異常行動事件

タミフルはインフルエンザの症状を押さえて早い段階での完治を目指すために非常に効果的な薬ですが、しかし薬である以上は副作用が存在しているということは考えなくてはなりません。
体質にもよりますが吐き気や下痢などの胃腸系の副作用は比較的出やすいとされています。
しかしタミフルという名前を聞いてそこから連想する副作用として最も大きいのは異常行動でしょう。
日本では2007年にこのタミフルを服用した10代の子どもが自宅マンションから落下して死亡するという痛ましい事故が発生しました。
またその他にも意味のわからない発言を繰り返す、突然笑い出す、興奮して窓を開けて外に飛び出そうとするなどの行動が報告されており、一時期はあたかもタミフルを子供が飲むと高確率で異常行動を引き起こすような内容での報道もされていました。
ただ現実としてタミフルと異常行動に因果関係があるのかと言われると、少なくとも医学においては否定されています。
さまざまな形で検証が重ねられましたがタミフルと異常行動に因果関係があるという結果は出ず、むしろ原因として考えるべきはインフルエンザの合併症である熱性せん妄ではないかという指摘がされました。
熱性せん妄は高熱によって大脳の機能に異常が生じ、そこでさまざまな脳内物質がつくられて正常な判断を阻害するという症状がありますから、タミフルを服用しても熱が下がらなかった時に熱性せん妄が起き、その熱性せん妄の結果として異常行動が引き起こされているという理屈です。
もちろんこれも可能性があると言うだけであり絶対にそうだと断言されたわけではありませんし、現在でも万が一のリスクを考え10代の子供に対しては処方を控えるべきだという判断が主流ですが、タミフル=異常行動を起こすというような考え方が正しいのかということについてはかなり怪しいと言えるでしょう。

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